アンダルシア魔道原則

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 ~アンダルシア魔道原則~ 1 この世界には魔法素(マナ)と呼ばれる、意思を持たないエネルギー粒子が無数に飛び交っている。それは、ある異種族(イデュールの民)以外の目には見えず、通常は人々に認識されないし、ただそこにあるというだけで、別段、人に害を及ぼすものではない。 2 この世界で言う「魔導士」とは、無数に飛び交う魔法素を才能で特定の形に組み、それを破壊することで、空間をゆがませたりひずみを加えたりして高エネルギー体である魔法素に働きかけ、何らかの事象を引き起こす人々のこと。魔法素を組み、破壊することそのものが「魔法」と呼ばれる。  3 魔法素には、それぞれ関与できる事象が異なる一団、通称「属性」がある。魔導士は魔法素を組めないと話にならないが、個人の適性によって、どの「属性」の魔法素が組めるかが大きく異なる。  たとえば「火」の魔導士は「火」の魔法素を組んで火に関する事象を起こせるが、それ以外の魔法素は少ししか扱えない。  とはいえ魔法素の基本は同じで、「属性」はそれにわずかに付与された「特性」みたいなものだから、「火」の魔導士でも、弱い事象ならば「水」や「風」も操れる。 4 この世界で言う「魔力」とは「魔法素を組める力」のこと。これは運動すれば体力が減るのと同じで、魔法を使えば魔力が減る。体力が減れば身体的に疲れるが、魔力が減れば精神的に疲れる。 5 魔力には人によって「個性」があり、それぞれで違う。色みたいなものだろうか。見える人には見えるそれは、魔導士の数だけ「個性」の「色」が存在する。 6 「魔力」があっても魔法を使えない、つまり「魔法素は組めるが破壊して事象を起こせない」人もいる。わかりやすくたとえれば、RPGなどで、「MPは無駄にあるけどスキルを覚えていない!」みたいなこと。「魔法素の破壊(魔法素で組んだものの破壊)も才能なので、あとから身に着けることは不可能である。  ちなみに「イデュールの民」では魔法素破壊のみできる人もいる(要は、人の術式の乗っ取り、まんま利用)が、それはごく少数である。
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