それはクリスマスの翌日のことだった・・・

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12月になると、地獄にいるサタンは、いつも待ちわびていた。 誰かが自分を呼んでくれるのを、ずっと待っていた。 でも呼ばれることなどなかった。 分かっていることだが諦めきれない。 だから毎年、12月が来るたびに耳を澄ましていた。 誰かが自分にお願いしてくれるのを・・・。 「サタンさん、サタンさん、僕に何かプレゼントをください。お願いします。サタンさん、サタンさん、僕に何かプレゼントをください」 サタンは何年待ったことだろう、十年、いや百年か、とうとうサタンの名を呼び願い事をする者が地上に現れ、サタンは地獄を飛び出した。
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