2人が本棚に入れています
本棚に追加
夜、怖い夢を見て目が覚めた。ママがどこかに消えてしまう夢だった。
「ママ!」
良かったー。ちゃんと隣で寝ていた。でも、窓がカタカタ鳴っていて怖いなぁ。あれ?窓が開いて、赤い服のおじさんが家に入ってきた。なんだか、この前幼稚園で見た、さんたさんに似ているような……?
「君が、ゆうくんかい?」
「そうだけど……おじさんは、もしかして、さんたさん!?」
「ああ、そうさ。ゆうくんは、いつも良い子にしてたから、特別に魔法の道具をあげよう。」
「なあに?それ。」
「この紙に欲しいものを書くと、なんでも欲しい物が届くのさ。」
「ほんとに!?」
「あぁ、そうさ。」
「なんでも!?」
「あぁ、なんでも。」
「でもでも、僕、字が上手く書けないよ。それでもいいの?」
「大丈夫。ゆうくんの欲しいものが届くよ。ほら、だから眠りなさい。」
さんたさんが、そう言った瞬間すごく眠くなってきた。まだ、聞きたいこといっぱいあったのに……。
最初のコメントを投稿しよう!