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次に説明されたのは、メールにも書かれていた通り、処置後の遺体は日本に戻せないこと、特に希望がなければ手続きが済み次第、団体が管理する火葬場で荼毘に付されるということだった。
最後に処置は専用の部屋で行われるということ。
直前に誓約書を記入し、ビデオできちんと宣言をしているところを録画するということ。
その両方を警察署に提出する必要があると説明を受けた。
内容自体は出国前のメールで書かれていたものと同じだった。
最終確認の意味合いが強いのだと思う。
「3日後、また伺います。それまでいろいろと整理をなさってください。」
こうして医師とスタッフは部屋から出て行き、再び静かな時間が訪れる。
猛はこの静かな部屋で3日過ごす。
その間にも少しずつ・・はっきりとわかるほどではない緩やかな病状でペンを握る力も奪い続ける。
この部屋に入った時にも指の違和感は日本でいるよりも強くなっていた。
この3日間を使って、葵に手紙を書こう・・
この今の心情を・・思うように動かない指で時間をかけて紡ごう・・
時間はある。
有限とはいえ、誰にも邪魔されることのない3日という時間がある。
寝る間を惜しむことなく、想いを紡ごう。
それくらいでちょうどいい・・今の自分には・・
猛はそう言い聞かせ、ペンを取った。
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