このプレゼントはいらない~同人野郎とクリスマックス編~

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年末が近づく昨今は、有明の辺りで巨大な同人イベントが待ち構えている。 残念な事に落選しちまったが、心の広い戦友達のおかげで、売り子参加、委託でのサークル参加等、忙しくなりそうだ。だが、その前に最大の難関がっ!? 世界規模で彼女、奥さん、家族のいない単独野郎が寂しく過ごす最大の難関が先に来ている。 その名はクリスマス!毎年、同じような境遇の野郎が集う地獄の苦行。気分的に言うとイブが一番せつなく、その次の日はなんとなく大丈夫な感が漂う2日間、全くもって手前勝手な持論で申し訳ない。 だが、今日はその前日!!こんな日に酒場に集まる馬鹿達にろくな者はいないが、 苦行の聖夜を過ごすもの仲間としては悪くねぇ…!! それにあれだ!マジであれだ!!もしかしたら、ワンチャン(ワンチャンス)あるかも しれない。こう、うらぶれた酒場に掃きだめの鶴的なおねーちゃんとか、家出中の女の子 とか!とにかく女子が!(低俗表現、真に失礼!)それに俺は同人野郎!奇想天外の ドキドキヴィジュアルを期待したっていいじゃない!そんな僅かばかりの!湯が沸騰して皮膚真っ赤にベロンベロンになる程の暑さくらいの切実さを胸に秘め、ドアを勢いよく 開けた俺に、強盗団みたいなマスクを付けた覆面男が突っ込んできた… 「軍曹!大変ですぜ!!(その声の主を間髪入れずに拳を一発。)」 「お前さぁっ!!…結構長い前フリをした上で!話始めようとしているのに、 このタイミングで強面覆面野郎来るのは可笑しいだろっ!?ここは金髪の幼女とか 女子高生をさぁっ?」 軍曹は目の前の殴ったけど、すぐ立ち上がった覆面男“アスク(あだ名)”を罵倒する。 覆面をつけてるが、別に顔に傷があるとか、お尋ね者ではない。まぁ、飲んでいる最中も 覆面つけてる、覆面リスペクト野郎であり、悪友みたいなもんだ…俺の解説兼心の中を 読んだように奴さんは口を尖らせてくる。
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