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「軍曹!突っ込ませてもらえば、こんなゴミ溜めに、そんなか弱い娘が来たら、それこそ
狂ってるっていうもんでさぁ?」
「最近じゃ、そういうシチュ(シチュエーション)もありっていうぜ?
で、何?用件は?えっ?明日のクリスマス?お前と?…少し考えさせてくれよ。」
平時でも素顔を晒さないアスクが覆面の上からでもわかるくらいの渋い表情を作る。
「実はコレなんですよ!(え?今、軽く俺の話無視した?てか、こんなマスク野郎に聖夜を
過ごす相手がいるんかぃ?と軽く絶望。)」
そう言って上げられた小指をあり得ない方向にとりあえず曲げて、
叫び声を上げる暇を与えず頬を張った。1メートル80センチの長身が派手に吹っ飛ぶ。
座っていた席からそのままカウンターに激突するアスクに、店の主人である干からびた
トウモロコシみたいな面構えの店長が
「何事だ?」
とばかりに大振りのマチェット(山刀)を持って、現れた。
「すまねぇ、店長。アスクの野郎がまた女絡みだ。どうせ、あれだ。ご多分に漏れず、
小っこい若年性(幼い)の娘ッ子とか攫ってきたんだろう。」
軍曹の言葉にアスクが勢いよく立ち上がる。
「ちょっと待って、待って下さいよ!話を聞くより先に、小指折るの勘弁ですぜ。この指は向こうを指したもんです。てか、まだ内容も聞いていねぇのに何事ですか?決まった訳じゃないじゃない?小っさい子とはね!!」
「黙れぇぇぃ!昔、お楽しみ幼稚園作戦とか抜かして、軽トラで幼稚園に突っ込んだ馬鹿はどこのどいつだ?」
「あれは、仕方のない事ですからね。とにもかくにも話を聞いて下さいよ。」
アスクの真剣な言葉に軍曹も、店長も(とりあえず、山刀をしまっているので一安心。)
周りで見ていた客もいつの間にか、話を聞いてみる事で
頷く様子を見せる。特に打ち合わせた訳でもないが・・・
「口で言うより見て貰った方が早いですね。ちょいとこれを見てくだせぇ。」
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