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オレの父親は、ホテル経営や不動産業を
手掛けている如月グループの社長ていうか、CEOだ。
一条さんは、そんな父親の第一秘書。
まだ若くて、確か28…だったかな?
元ヤンていう噂だけど…本当かどうかは、確かめた事は無い。
そんな家族の事…藍に話したことは無かった…。
藍は、話してくれたのに…。
そう言えば…訊かれたことも無かったな。
気にならないのだろうか?
でも…積極的に訊いてくる、藍が想像出来ない。
「…何?」
「ぇ…?ぁ…ああ、ごめんなさい。何でもないです」
「ふぅん」
どうやらさっきから、目の前で朝ご飯を食べてる藍を凝視してたみたいで…
「藍?…今日のデートなんだけど…」
「少しぐらい遅くなってもいいぜ。…オレも、事務所に呼び出されたから」
「…え?」
「親父さんに会いに行くんだろ?」
「うん…」
「オレの方は1時間位で終わると思うから、連絡くれ」
「うん…。あの…事務所の話って…どんな…?」
「ん?…さあ?…確認したい事があるらしい」
考え過ぎかもしれない。
でも何故か、不安で不安で…たまらない…。
やっと…
やっと、藍との事…前向きに考えられるようになったのに…
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