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「……だから!それだけ、訊きたかっただけだから! じゃあね。ありがとう」
ホント、人の気持ちを逆撫でるの得意だよね。安堂は。
一方的に、通話を切る。
でもまあ、これでモサ男が、向川に在籍してるという事が、わかった。
信じられないけど。
高校生だったんだ。
それと、もう1つ発見。
オレ、安堂と普通に話せてるよね。
話の内容によるのかもしれないけど、これも、進歩…なのかな?
「お話、終わりました?」
振り向くと、そこには、ジャージ姿の一条さんが。
何でジャージ?
「お取り込み中のようでしたので、先に着替えさせていただきました」
「あっごめんなさい」
左胸で、ネコ科の動物が跳ねてる。
ジャージ姿も、大人の男って雰囲気が出ていて、ある意味、羨ましい。
オレじゃ、こうはならないな。
「愛さま? 如何がなされましたか?」
「…うん。何でもない。 ぁ…それより、さまは、やめようよ。それと、敬語も。何だか、こっちが、恐縮しちゃって…」
ちょと驚いた顔してたけど、直ぐに了承してくれた。
「それと…一条さんに、相談があるんだけど…」
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