3. 好きだからこそ…

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***** 「……だから!それだけ、訊きたかっただけだから! じゃあね。ありがとう」 ホント、人の気持ちを逆撫でるの得意だよね。安堂は。 一方的に、通話を切る。 でもまあ、これでモサ男が、向川に在籍してるという事が、わかった。 信じられないけど。 高校生だったんだ。 それと、もう1つ発見。 オレ、安堂と普通に話せてるよね。 話の内容によるのかもしれないけど、これも、進歩…なのかな? 「お話、終わりました?」 振り向くと、そこには、ジャージ姿の一条さんが。 何でジャージ? 「お取り込み中のようでしたので、先に着替えさせていただきました」 「あっごめんなさい」 左胸で、ネコ科の動物が跳ねてる。 ジャージ姿も、大人の男って雰囲気が出ていて、ある意味、羨ましい。 オレじゃ、こうはならないな。 「愛さま? 如何がなされましたか?」 「…うん。何でもない。 ぁ…それより、は、やめようよ。それと、敬語も。何だか、こっちが、恐縮しちゃって…」 ちょと驚いた顔してたけど、直ぐに了承してくれた。 「それと…一条さんに、相談があるんだけど…」
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