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『実はこちらに、向川の公式サイトで、今、話題、になっているあの内容について、是非、謝罪させて欲しいという、ゲストの方がお見えになっています』
ん?
何か引っ掛かり、スピーカーに目が行く。
『ぁ…あの…ぇ…と…オレ…じゃなかった…私は、みんなのつぶやきというコーナーで、男娼と書き込まれました、如月愛と申します』
…は?!!
『今回のこの内容で、皆様に不快な思いをさせてしまった事について、深くお詫び申し上げます。 本当に申し訳ございませんでした』
「ぁ…んのバカ! 何考えてんだ!」
オレは、北本を放し、ドアを開けようとしたが、今度は、クラスの奴ら全員で、オレの動きを阻んできた。
「行かせろ! オマエらも、何考えてんだ!」
『それと、オ…私と深く関係していると書き込まれた、紫津木藍さんの釈明も、させて下さい』
「はあ?…いいから、退けッ! 北本!アイツが、何を話そうとしてんのか、オマエ、わかってんのか?」
「…わかんねぇけど、愛ちゃんと約束したんだ。全て話すまで、紫津木を教室から出さない…て」
「…全て…て…んなの、ダメに決まってんだろ!」
コイツら…!
手ぇ出す訳にいかねぇし…チッ
どうしたら、いいんだ!
『私は、昨年の9月から、約一年に渡り、男性を相手に身体を売って参りました』
「クソッ…!」
愛の告白を聞いて驚いたのか、抑えこまれてる力が緩んだところで、すかさず抜け出した。
どうする?ドアがダメなら、窓?
窓際に駆け寄り、窓の外を覗く。
ここは、3階だ。
だが、ここしかねぇ。
なんとか伝って、隣の教室まで行けねぇか?
『そうするように、ある人物に脅されたんです。 …脅された内容は……ここでは、申し上げられません』
ダメだ…考えてる暇はねぇ。
オレは、勢い良く窓を開け、枠に足をかけた。
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