再開

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ずっとずっと逸らし続けていた視線を、父さんに向ける。 「今日、会えて良かった。またさ、今度は一緒に飲もうよ。俺のとこでもいいし、父さんの行きつけとかでもいい。そんで……今までの話、聞かせてよ。色々聞きたいこと、話したいことあるんだ、俺も、きっと母さんもさ」  父さんは、ますます小さくなって、目に涙をいっぱいためて、子供みたいに何度も頷いた。  たくさん時間は開いてしまったけれど、これから少しずつでもいい。ゆっくりゆっくり、埋めて行けばいい。父さんの涙を見たら、そんなことを思ってしまったんだ。
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