公園で

29/29
前へ
/29ページ
次へ
「お変わりないようで安心致しました」 十時(ととき)さんは田代(たしろ)さんにそうおっしゃられると僕の頭を優しく撫でてくださった。 十時(ととき)さんのその行動に僕はちょっとだけ驚いていた。 「あ、ありがとうございます! その・・・この間のことも・・・ありがとうございました!」 田代(たしろ)さんはそうおっしゃられるとほんの少しだけ頬を赤くされて深く十時(ととき)さんに頭を下げられた。 田代(たしろ)さんのそのご様子を見られて十時(ととき)さんは『僕は何もしていませんよ』とお返しになられて柔らかく微笑まれていた。 そんな十時(ととき)さんを僕はじっと見つめていた。 どうしたら僕はもっと十時(ととき)さんと仲良くなれるだろう・・・。 僕はそんなことをひっそりと考えていた。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加