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「そんなにいっぱい十時さんの好きなところ・・・あるんだ？」
田代さんの質問に僕は『はい！』とお答えして二つ目のオムライスを作りだした。
「あの・・・田代さん？」
僕はフライパンに油を敷きながら田代さんに呼び掛けた。
僕の呼び掛けに田代さんが『うん？』とお返事を返してくださる。
「田代さんは好きなひととかいるんですか？ 付き合っているひととか」
「・・・・・えっと～・・・それは・・・」
僕の質問に田代さんは明らかに戸惑われていた。
その戸惑い方は目を向けなくてもわかるほどはっきりとしていて僕は『悪いことを聞いちゃったな・・・』と思いながら隣に居られる田代さんへと目を向けた。
謝らないと、と思いながら・・・。
僕はまた悪いことをしちゃったんだ・・・。
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