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「一体、誰にそんなことを教わったの!? まさか・・・十時さん!? 十時さんに教わったの!?」
そう言って慌てふためく田代さんに僕は『違いますよ?』とお答えしてオムライス作りを再開した。
「そ、そう・・・。よかった・・・。てか、そんなことを十時さんが雪くんに教えるわけないよね。ははは・・・」
田代さんはそうおっしゃられて苦く笑われていた。
「田代さんのその好きなお方は意地悪で他はどんな感じのお方なんですか?」
僕は半熟になった卵の上にケチャップライスをゆっくりと載せていった。
「そう・・・だな・・・。意地悪だけど・・・優しくて・・・運動神経がよくて・・・頭がよくて・・・モテて・・・イケメンで・・・兎に角、僕の自慢の彼氏・・・かな?」
・・・イケメン?
・・・自慢の・・・彼氏?
僕はチラリとだけ田代さんへと目を向けた。
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