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「・・・う・・・ん・・・。そう・・・。雛人くんが・・・僕の彼氏・・・」
そうおっしゃられた田代さんのそのお声は小さくて優しかった。
「そうなんですね! 最上さん、優しいし、いろいろ教えてくださるから僕も最上さんのこと、好きなんです!」
僕はそんなことを言ってにこにこしていた。
そんな僕の言葉に田代さんはピクリと反応された。
「いろいろ? ・・・いろいろって・・・例えば?」
そうおっしゃられた田代さんのお声はいつも通りのはずなのにちょっとだけ怖かった。
「ん~・・・漢字の読み方とか・・・計算とか・・・あとは・・・そうだ! 『ばすけっと』って遊びを教えてくださいましたよ!」
僕の返答に田代さんは小さなお声で『ばすけっと?』と呟かれたあとに本当に嬉しそうに微笑まれた。
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