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「あいたたた・・・・・・」  身動きするたびに苦痛の声をあげる希に、お茶を配っていた武居さんが心配そうな顔を向ける。 「柏木さん、大丈夫ですか・・・・・・?」 「ありがとう」  入れてもらったお茶を飲みながら、希は引き攣った笑みを浮かべた。  本当は痛い。ものすごく痛い。  実はスマホの検索で見つけた店のマッサージが、希には合わなかったのだ。おかげでひどい筋肉痛になったみたいに、少し動いただけで身体が悲鳴をあげる。 「そういえば、武居さんはこの間みたいなお店によくいくの?」 「この間の店って、Renatusですか?」  フロア全員にお茶を配り終えた武居さんに希が訊ねると、まさかと笑い飛ばされた。 「一介のOLにそんな余裕はありませんよ~。ほんのときどき、たまのご褒美、贅沢です。Renatusは以前から評判を聞いていて、一度試してみたかったんです。予約した日がちょうど私の誕生日で、よしっと思って」 「えっ」  それは申し訳ないことをしたと恐縮する希に、武居さんは「いいですよ~」と笑った。 「柏木さんにはいつもお世話になってるし。でもいいなあ、蒲生さんのマッサージ、気持ちよかったんですよね~。口コミでも蒲生さんの施術を受けた子たちは皆、まるで天国にいったみたいだって。天国のマッサージっていったいどんななんでしょうね~」 「なになに? エロい話?」 「金井」
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