猫はスープを残す

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あたいは、つばめ。けなみはつやつやで、まっしろにちょっぴり茶色と黒色がまじっている。青春真っ盛りの猫。 あたいは、おうち猫。ご主人さまはあたいのことをいつもすきすき、だいすきをしてくれる。おやつに『とびつけっ! 猫。ささみ味』を食べさせてくれるし、もふもふとあたいのけなみをさわってくれる。寝るときは、女子同士の友情でふかふかのお布団のなかにもぐっている。 ご主人さまは人、あたいと同じ青春まっただ中。かなえたい夢をねがって毎日『学校』という場所に行っている。だから、あたいはおうちでいつもご主人さまの帰りを待っていた。 待っていた。 そう、おうちの中であたたかくすごせる場所で待っていた。 あたいは、ゆめみごこちになって『まどろみさんいらっしゃい』に呼ばれて招かれる猫となっていた。 ブニャシとニャミ。と、いう二匹の猫が色づきがいいよっつの箱のひとつをえらべと、催促した。あたいはまよわずご主人さまのドレードカラーのピンクである箱に飛びついた。 〔かつおぶし。いちねんぶん〕 箱は葉っぱに変わって、そんな文字が書かれていた。 ほかの箱に、ブニャシとニャミがかたっぱしから飛びつく。 〔猫ブラシ〕 〔猫エステックサロン、一時間コースチケット。10枚〕 〔ご主人さまといっしょ。旅行券〕 ーーそれでは、次回もまどろみさん、いらっしゃぁああい。 ほこほこと、あたたかく。 そして、ゆらゆらとしてるあかい空間。 変な夢をみた。 あたいは、今いる場所でくしゃみをひとつしながら今一度おやすみなさい。を、することを決めた。
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