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「彼ね、仕事に戻っちゃったの。デート中でも、そういう熱心なところ?ていうかデキる男!ってとこが素敵なの」
「デキる男」
「いつか、彼に似た男の子が欲しいなぁって思って」
「それは、三田課長の子どもということですか?」
「決まってるじゃない。もう!」
今日は女二人で飲も飲も!とグラスを掲げる。
「天崎さんと、こんなガールズトークが出来るとは思わなかった~!」
そう言い残すと、テーブルに突っ伏したまま、佳乃は寝息を立て始めた。
残りのワインを静かに飲み干し、倫音は誰に聞かせるでもなく遠くを見つめながら言った。
「仕事、ね…」
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