0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
あの日①
9月20日、
青と橙色にまじりあった空の下、
私は委員会の仕事が長引いて、
肌寒い中、ゆっくりと歩いて帰っていた。
空を見上げながらただ一人、
何も考えずに歩いていた。
突然
「夢空さん!!」
振り返ると同じクラス、同じ委員会の 笹木 樹(ささぎ しげる)君がいた。
彼はクラスの中の中心のグループにいる
モテる系の男子で、私とはほぼ無縁の関係だった。
「方向一緒なんだね!!一緒に帰ろっ!」
とさわやかな笑顔で言ってくるものだからついOKをしてしまった。
私なんかと歩くとそのまぶしい何かがけがれてしまう…
だからあまり関わりたくはなかったのだが、まあ、仕方がない。
その後は委員会の話とか、部活には入らないのかーみたいな日常的な会話をして帰った。
最初のコメントを投稿しよう!