0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
あの日と翌日
母はあの後しばらくしたら私から手を放して
自分の部屋に閉じこもった。
すすり泣いているのだろう。
気を紛らわすため、テレビをつけた。
小さいころよく家族で見た、お笑い番組がやっていた。
あの時はずっと楽しかったし、笑うことも苦ではなかった。
また、嫌なことを思い出したから
チャンネルを変えて、ニュースを流しながら
今日の担当だった元父の家事をした。
翌日、朝のHRで
担任の山本が私の親が別れたことを勝手に話した。
そんなものを話すくらいなら次の授業の準備を始めさせてもらいたかった。
HRが終わると周りの奴らが私に話を聞きに来た。
「あれってマジ?」「大丈夫?」「何かあったら言ってね?」
そんなことを口々にしゃべりかけられて
「ああ…ありがと」
その一言で話を終わらせた。
そうやって心配しても
後々「面倒な奴」「ウザ」となるのはわかっているから
特に関心を寄せないようにするだけ。
ただそれだけでいいんだ。
最初のコメントを投稿しよう!