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みんなが待つ部屋に戻る。出ていった時にはいなかった存在が頭と背中にいるのを見てほぼ全員が話していた会話を中断してしまった。そんな緊張しなくていいのに。
「みんな魔王さまの友達なの?」
「お、勇者に勇者パーティーもいるじゃねえか。あの赤頭は魔界で見たぞ」
「魔王さまの友人たちか、初めて見るな」
「何人か見たことがあるな」
〈そりゃーあんたはあるでしょーね。まおーさまのこと気づかずに半殺しにしてた時に〉
「ひっ!!?ちっ違う!あれはその、魔王さまが死んでしまったと勘違いしてしまって混乱していただけだ!」
「は?マジかよアリメーナ最低だな」
「魔王臣下失格だな、短い間だったがご苦労」
「バイバイアリメーナ!」
「ヒィイ違う違う違うのだ!魔王さまあの時は申し訳ありませんでしたどうかお許しをぉ!!」
「あれはもういいから。みんなお待たせ、魔王臣下の到着だよー」
魔王臣下らしからぬ態度だが、やはりみんな緊張して何も言えないらしい。どう反応していいかわからず固まってしまっているのがあからさまにわかるね。
「自己紹介が必要だな、お前ら順番に自分の名前とか言って挨拶しろ」
〈じゃー私から!私はシュリン!種族は妖精で、まおーさまの臣下で一番のあいぼーだよ!〉
『それは無いな』
〈なにゃー!!?〉
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