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『魔王臣下』としての威厳が悲しいまでに無い自分の部下に目頭を押さえたくなるのを我慢し、とりあえず乾杯をしようかと提案。
いろんな種類のジュースを開けてガラスのコップに手伝ってもらいながらも入れていく最中に、
「あ、そうだシュリン。あれ持って来てねえじゃん」
〈あらら、そーだったね。ちょっと待っててねー〉
頭の上から飛んでいき、空間に黒い穴を開けてそこに入っていくシュリン。俺の手伝いをしながらその姿を見ていた会長が、
「シュリンちゃんは何を取りに行ったの？」
「魔界原産の飲み物ですよ。臣下たちに人間界の飲み物が合うかわからないんでね、こいつらのために持ってこさせたんです」
〈はーい持ってきたよー〉
小さな妖精の体でドラム缶ほどはある木製の四角い箱を二つ乗っけて戻ってきたので、グリウベンに指示して部屋の隅に置かせる。
「ふむ、吾輩の好物だ。確か魔王さまも好んでいたな？」
〈そだよ。こんなの何がおいしーのかわかんないけど〉
「これのうまさがわかるのはグリウベンだけだからなぁ。グリウベン、俺たちでそれ飲み尽くすぞ？」
「フフン、面白い。受けて立とうではないか」
「私も！私も飲みます魔王さま！私も大好きですから！」
「飲めるようになったのか。じゃあ欲しい奴は自由に飲め、結構な量だからそう簡単には無くならないだろうしな」
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