魔王VS地球

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『くッ…!』 半壊した頭部をそのままにノームはリオシスの背丈以上ある魔力の柱を一斉に放った。それぞれが体毛だとすればその巨体さがよりわかる。リオシスはそれらをかわし、壊し、ノームの頭上へ浮かび上がる。 「【ブラックボックス・アナザー】」 巨腕が向けられる。するとノームの首の付け根を挟む位置に長方形の薄い黒い箱が出現し、リオシスは間髪入れずに上の箱を殴り付けた。 「【闇積断(あんせきだん)】!!」 真下の箱めがけ伸び、ゾザンッッ!!!!とまるでギロチンのようにノームの首を胴体から一瞬にして切り離した。 分離した頭部へ大口を開け、そこから特大の黒い咆哮が放たれ頭部が消滅。頭部だけでも莫大な魔力量を秘めた塊を一瞬にして霧散させた。 「少しずつ削いでいくぞ」 『ッッ!!!』 ノームはまだ死んでいない。魔力体全てがノームの意思を宿している、頭部が無くなったからと言って終わりになることはない。 胴体が光の大爆発を起こし、リオシスは瞬時に同じく全身から魔力を爆発させて相殺。ダメージは届かなかったがその代わりに弾き飛ばされ、リオシスは両翼を振るってブレーキをかける。 ―――その時には、指一本が高層ビルと等しいほどある拳が迫ってきていた。 「ングァッ!!?」 咄嗟に翼を使って繭のようにし盾にするが、止めきれない。粉砕されて殴られたリオシスは視界が明滅しながら宇宙空間を猛スピードで切り裂いていく。
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