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「パーティーするからみんな来てよ」
「何言ってんのこいつ」
アホを見るような目で見てくる赤毛ポニーの朱美ちゃん。俺のメールによって屋上に集められたいつものメンバーはみんなキョトンとしてしまっていた。
「実は先日俺の臣下が頑張ってな、そのご褒美で人間界の食べ物が食べたいらしいんだ。田上っちや会長にはその時頑張ってもらったし、よければみんなも一緒にどうかなぁって」
「魔王臣下が人間界に来るのですか?」
「あ、お前は誘ってねーぞ」
「何故ですか!」
呼んでもいない勇者が何故当たり前のように加わっているのか本気で疑問な俺は首を傾げるしかない。
「ボクだって頑張ったんですよ!?なら参加してもいいではありませんか!」
「お前なんかしたっけ?」
「シルフと戦ったり町を守ったり修復したりしたじゃないですか!知らないとは言わせませんよ!?」
「知らない」
「あっけらかんとこの男は…!!」
プルプル震える勇者。しかし俺は当然気にしない。
「この間あった出来事のことを言っているんだよな?それは私たちは全く関わっていないんだが」
「全然いいんだよ刀野さん。来てくれれば俺はそれでいいんだから。場所も食べ物も全部用意してあるし、みんなが来てくれないと面白くないじゃん」
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