993人が本棚に入れています
本棚に追加
/334ページ
みんなでワイワイした方が楽しいのだから気にせず来てくれればいいんだ。遠慮など不要なのだ。
「それに会長の魔力も無事に戻ったんだ。祝うにはもってこいじゃない?」
「真代くんのおかげで戻ったのに祝われていいのか微妙ね…」
「気にしない気にしない!やろうよみんな!楽しいパーティーしようよ!」
「……まぁ、参加するくらいならいいんじゃないか?扇が来てくれって言ってんだし」
物分かりのよろしい田上っち。彼の言葉でやっと参加しようかという考えを持ち出したみんなに俺は満足げに頷く。
「今日の夕方くらいから始めるからね。別に制服のままでいいから」
「タダで美味しい物が食べられるんなら行ってもいいか…」
「行きましょうか、真代くんが来てほしいって言ってるし、魔王臣下と会えるなんて一生かけてもない機会なんだしね」
うんうん。そうだよみんな、来てちょうだいよ。楽しくやろうよせっかく用意したんだから。
続々と行く意思を見せてくれる中、
「龍一くんが行くならあたしも行くわよ、あんたの誘いに乗ったわけじゃないけどねん」
聞き慣れない新顔の声が響いた。それは田上っちの胸ポケットの辺りから聞こえてきたのでジロリと目だけを向け、
「来たくないなら来なくていいぞ」
「あんたのためじゃないわよ、あたしはただ龍一くんともっと仲良くなりたいから行くの。腐れ魔王なんて眼中にないから」
最初のコメントを投稿しよう!