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誰もいない教室に二人きり…というと、この学校に来て初めて恭子先生と会い、クラスを決めるための魔力装置が置かれた部屋での光景を思い出してしまうなぁ。
「先に真代くんの話を聞かせてもらえる?」
椅子に腰かけることなく言った恭子先生。
「実は今日、俺主催のパーティーがありまして。よければ恭子先生もどうかなぁと」
「パーティー?」
「はい。俺の臣下たちが人間界の料理を食べたいって言ってて、臣下たちには頑張ってもらったし、綾坂会長の魔力も戻ったってことでお祝いのパーティーをやるんです」
「ま、魔王臣下が、人間界に来るの…?それって大丈夫なの?」
「結界を張って魔力が漏れないようにするし、暴れたりしないから問題ないです。俺がいるんだからあいつらは変なことはしませんよ」
「……ならいいんだけど。それ、私も行っていいの?」
「もちろん!ぜひ来てください。実は掃除とかが終わった後に改めて誘おうと思ってたんですけど、その手間が省けました。よければ来てくださいよ!」
「んー……職員会議やまとめておきたい書類もあるから、少し遅れちゃうけど構わない?」
「全然オッケーっす!!」
ビシッと親指を立てて見せると恭子先生はクスクスと笑って返してくれた。この人が来てくれるだけで俺のテンション値はググーンと上がるからね。あの笑顔だけで上がったもん。
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