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さすがにその言葉には驚きを隠せなかった。目を見開く俺をそのままに恭子先生は続ける。
「私はずっと生徒を守れる強い教師になりたかったの。自慢になるかもしれないけど、レアティアさんに勇者パーティーに誘われたこともあった。それだけの力があるんだって自信にもなったわ」
「………それでも、勇者パーティーに誘われるくらい強くなっても、まだ強くなりたいんですか?」
「ええ、私は強くなりたい。今のままじゃいられないと思ってしまったから」
「でもそれは、俺や勇者が学校に入ったからでしょ?異例にもほどがあるイレギュラーな存在がたまたま生徒になっただけで、何もそこまで恭子先生が重荷を背負うことは……」
「言ったでしょ?魔王も勇者も関係ないのよ。あなたたちは私の大事な生徒。世界最強の魔王と勇者を守るなんておこがましいかもしれない、けど私はそんなことで自分の信念を曲げたくない。あなたたちが戦わずに済むなら、傷付かなくて済むならそれで何よりなのよ。どんな人でも私にはみんな同じ生徒、守るべき存在なの」
まさにそれは信念と言って相応しい決意だった。
そしてわかった。ただ強いだけじゃなく、揺るぎない心の強さがあったからあの勇者は恭子先生を誘ったんだと。
「お願い真代くん。私を鍛えて、あなたたちを守れるくらいに強くしてください」
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