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純真さの塊のような恭子先生は見ているだけで癒される。この人の頼みならどんなことでも引き受けちゃうよ俺は。世界が欲しいって言えば世界をプレゼントしちゃうくらいに俺の意思は固いぞ!
………というのは冗談として、
「恭子先生の頼みは聞き入れました。覚悟してくださいよ?魔王の指導は厳しいですからね」
「ええ、望むところだわ。あなたに追い付くことは出来なくても、あなたを守れるくらいに強くなってみせるから」
「そういうのは普通男が女に約束すると思うんですけどねー」
「フフ……じゃあいつか、あなたが私にそう言ってくれる?」
「!? え、そっそれはどういう…?」
「冗談よ、特に意味はないから」
一瞬ドキッとしちゃったじゃないか……恭子先生、茶目っ気もあってホント素晴らしいね。
「じゃあみんなを待たせてるんで。恭子先生、絶対パーティー来てくださいよ!」
「必ず行くわ。ではまたあとでね?真代くん」
「はい!」
元気よく返事をして先に教室を出てみんなを待たせているグラウンドに早足で向かう。
ハッハッハ、今日のパーティーは楽しくなるな絶対!
「男が女に言う約束………か」
教室に一人残った恭子先生の言葉は。
「確か一六〇歳だったかな?実は私の方がずっと年下だったとは思わなかったなぁ…」
当然俺には聞こえはしなくて。
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