3 幼馴染み

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「それで、うちに来たのか、」 「ああ。一緒に夕飯食べさせてもらおうかな、って思って」 「食べていけば良かったじゃん。くまさんも絶対その方が喜ぶ」  一夏の言葉に、要は曖昧に微笑んでキッチンへ向かった。 「コーヒー飲む?」 「さっき飲んだから、いい」 「俺、夕飯まだなんだ。食べる間、ここに居ろよ」 「ああ」  要が料理をしている間、ぼんやりと壁を見つめていた。  槙から言われたことが頭から離れない。そんなにあけすけな目で、自分は要のことを見つめていたのだろうか。  キッチンに立つ要を見つめる。  一夏とほぼ同じ背の高さ。身体は細いが、Tシャツから覗く腕は引き締まっている。くっきりとした二重の瞼に、すこし下がった目尻。鼻のかたちが特に良いから、その横顔を眺めるのが好きだった。  子どもの頃からずっと眺めてきた、溜息が漏れるような、きれいな要の顔。     
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