"あの人"と会計くん

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あれから、ずっとヒヨコくんは俺たちに引っ付き虫だ 移動教室もトイレも…ずっと 蓬はまた不機嫌に戻っちゃったし も〜、やめてよね〜 本当に怖いんだから そんな考えをよそに、俺の悩みの元凶であるヒヨコくんは今も俺の隣にいる ヒヨコ「あの…よかったらお昼ご飯一緒に行 きませんか?」 俺の制服の端を少し掴んで、上目遣いで誘うのやめてくれる? 誘い断れなくなるから… 紬「あの…俺たちは…「おーい!天音!」 あぁん?誰だ俺のセリフに被せてきたやつ マジで許さねぇ 顔見て、可愛い男の子じゃなかったら許さねぇから 天音「あ!要くん。どうしてここに?」 要?聞いたことない名前だな まぁ、俺にとってはクラスの奴の名前すらあやふやだけど… 要「天音をお昼ごはんに誘おうと思って…。 ねぇ、一緒にいこ?」 ヒヨコ「誘ってくれて嬉しいけど…俺、今ちょうど紬くんと蓬くん誘ったばかりで」 うん?俺いいって言ってないよ? ちょっ、こっち見てるよ 悪魔(蓬)が黒いオーラ出してこっち見てるよ 知らんぷりしとこ 要「紬くんと蓬くん?」 そう言うと要くんがこちらを見てきた うむ、中の上!俺よりいいな! 残念ながら可愛いというより大型ワンコ系だけど… よく見れば俺より背が高い 少しだけな…少しだけ…5センチ程 紬「いやいや、別にそっちの誘い優先でいいよ?俺には蓬もいるし…ね?」 ヒヨコ「でも……」 でもっ!?何がでもなの? 嫌だよ?俺、あの悪魔怖いから嫌だよ? 要「俺、別に一緒でもいいけど…って紬くん達が気まずいか。うーん」 無駄にいい奴だな、おい いや、全然断っていいから! どうぞお二方でごゆるりしてきて下さい そう思った、その時…悪魔が降臨した 蓬「ねぇ、俺と紬は今日はお弁当だし二人だけで行ってきたら?」 えっ、お弁当?聞いてないよ? そんな幸せな話 ヒヨコ「あっ、そうだったの?ごめんね。」 とても申し訳なさそうに謝るヒヨコくん 要「そっか、それなら食堂まで付き合わせるの悪いな。今日は二人だけで行こう?」 ワンコナイス ヒヨコ「うん。紬くん、蓬くん、またお弁当じゃない日に一緒に食べようね」 そう言うと、くっつき虫もといヒヨコくんは要と一緒に教室を出て行った やっと野に帰ったか
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