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「・・・おい、あれ・・・」
そんなみるるを驚愕の目でみる者達がいた。
「ああ、間違い無い。戦乙女のみるる=ド=ブランシェだ」
酒場の出口で、男達が頷きあう。
彼らはみるる達の後を追って走り出した。
~『エプシア王国戦記』より~
謳え、謳え、エプシア王国
偽善者達の声をして
呪え、呪え、おのが宿命を
歯ぁくいしばって生きてるキミが
『国境まで兵士に見送られてみるる王は旅立った。
ここから伝説は始まる。
歴史の流れの、大きな伏流が』
話は後世になると少しばかり歪んでしまうようだ。
だから、正しいお話を始めよう。
美しく賢く清らかだったみるる姫の話ではなく。
知らぬまに身ごもった、みるるの話を。
病には気づかぬうちになる。
妊娠もまたそうだ。
彼女が宿した子供の名は、『革命』と言った。
ツムギグルマハ クルクルマワルヨ
キレイナユビガ マワスカギリハ
続く
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