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3.少年を抱き寄せても
***
次に気がついた時には、俺は薄暗い部屋の中で黒川くんを後ろから犯していた。
黒川くんはその綺麗な裸体を晒し、俺はジャケットを脱いではいたが、シャツとスラックスを身に着けたまま陰茎だけを彼の中へ押し込んでいる。
なんで、俺はこんなことを……。
そんな考えは、腰を引けばズルリと擦れる快感と一緒に頭から消えていく。
腰を打ちつければ彼が「ああっ」と甘い声をあげ、体をくねらせた。
月明かりで彼の背が照らされ、肌が汗で光る。
たまらない……。
どうしてこうなったんだろう、そんなことはどうでもよくって。
ご馳走を目の前にしたように、俺は生唾を飲み込んだ。
彼の腰をがっちりと掴みなおすと、もう一度打ちつけ、次はそのままグリグリと中に押し当てた。肉壁をえぐるようにすると黒川くんの足が痙攣する。
「あぁあああぁっ……」
彼が獣のような声で喘ぎ、息も絶え絶えに「もぅ……俺、ダメです……。気持ちよすぎて、おかしくなりそ……」と言った。
その言葉だけで興奮させられる。
もう限界なんだろう。さっきから黒川くんの足は震え、小ぶりな彼の陰茎はほとばしりで布団にシミを作っていた。
両手をついている彼の脇を抱きかかえ、繋がったまま俺の上へ座らせる。
「ひゃぁっ……」
驚くほど軽い彼だが、串刺しのような体勢になるとさっきよりも深く刺さったのだろう。苦しそうに鳴いた。
彼を抱きなおした時、布団の隅にお札が転がっているのを見つけた。
そうだ……思い出したぞ。俺はお金がない黒川くんを買ったんだ。
それを思い出すと悪戯心が顔を出す。
俺は黒川くんの細くて白い太ももを軽く叩いた。
「何、自分だけ気持ちよくなろうとしてるんだ。しっかりと俺を楽しませなさい」
命令にも似た言葉に、俺を見上げる黒川くんは一瞬泣きそうな顔をした。
「わかりました……。ね、寝転がってください……」
黒川くんは、なんて従順で可愛らしいんだろう。
俺はそのまま薄い布団に寝転がる。
寝ころぶと、黒川くんのお尻と繋がっている部分がよく見えた。
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