55人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
9.夕暮れ
夕暮れが過ぎ、もうすぐ完全に日が落ちて夜になる。
自分には警察の尾行がついているのだろうな。
だから全くフリーな気分になれない。
死んだ二人に印象は無い。
川上は上に媚びへつらうくせに、学生など虫けらのように扱う奴だったし、それに私の数年前の医療ミスを嗅ぎつけて、脅迫してきた外道だ。
おまけにギャンブル狂らしく、競馬新聞をいつもお尻のポケットに入れていた。
借金が色々あったのもわかる。
正直クズだと思った。
田沢も美人講師の里子にうつつを抜かしている、将来性のない奴で、あんな奴は死んで当然だ。
ロッカーの中のナイフの事は有名で、前から知っていた。
かく言う自分も、あの美人の里子には入れあげている方だが、田沢の奴ではなく、自分の方が里子には相応しいんだよ。
田沢は死んで良かったと思う。
いい加減な仕事をやっている性悪な恐喝屋の川上や、田沢のような奴は所詮クズだ。
まあ、ああいうクズには神の裁きが必要なのだ。
殺してしまえばいいのだ。
それこそが神の道なのだ。
神のお導きなのだ。
最初のコメントを投稿しよう!