4.捜査状況

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4.捜査状況

情児は、その日も自室にこもっていた。 だいたいネットを見てるか、本を読んでいるか、またはテレビを見ているかだが、水神刑事が訪ねてきたその日も、似たり寄ったりのことをしてゴロゴロしていた。 水神が訪ねてきたことを母から伝えられ、情児が応接室(といってもテーブルと4つのソファが置かれているだけ)に入ると、水神はソファに座ったまま、こちらを振り返った。 あまりよく知らないが、訪問客は入り口の近くの下座に座る決まりらしいが、水神もまともな社会人らしく、そちら側に座っていた。 自分が偉そうに上座に座るのは気が引けたが、突っ立っているわけにもいかず、情児は上座のソファに腰かけた。 母はすでに情児の分も一緒に紅茶を出しており、小皿にはクッキーが入っていた。 「早速ですが、亜久津さん、あの事件は殺人事件だと警察では断定しました。それも毒殺だとね」 背が高く、筋肉質な中年男で、少々いかつい顔つきの刑事に、中学生でしかない自分が「さん」付けされて呼ばれるのは申し訳なかったが、それを否定する勇気もなく、情児は黙って水神の話を聞くことにした。     
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