前置き 一

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ヒロは言った。 「エナ!大変だ!」 その時実家に帰っていたわたしに、ヒロから写真が送られてきた。 二つ並んだ同じサボテン。 一つは水を一度もあげてないのに、一年?二年?ご健在だ。 なのに片方は消滅していたのである! 消滅の経過が全く解らない程には、わたし達はサボテンの存在を忘れていた。 なので突然消滅した気分なのだ。 むしろ気づいたヒロを褒めたくなるし、気づきもしなかったわたしには、かける言葉がない。
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