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最終章 解散
それから、突然ボスは泣き始めた。そして数年前に自身に降りかかった悲劇について語り始めた。
結婚して数年の奥さんから離婚を告げられたこと、子供の親権を取られたこと、更には奥さんの引っ越し先の住所を明かしてもらえなかったこと……
そして、残された唯一の家族であった飼い猫への愛が、このような過激派組織を作るきっかけになってしまったと語った。
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「私は、妻はただ私と関わりを切るために住所を教えなかったのだと思っていた。だがそれは違った。彼女はあえて自分の家を教えないことで、他の全ての家を、自分の家だと捉えられるようにしてくれたのだ。特別な1つを定めないことで、他の全てが特別になる。君が教えてくれたことだ。そう考えられさえすれば、私は毎日の仕事も頑張れると…彼女はそう考えていてくれたのだ。ありがとう。もう私にこの組織は必要ない。毎日の会社勤めに専念するよ…」
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ボスはそう言い残し、会議室を出ていった。
明らかな思い違いだが、彼がそう思うことで幸せならそれでいいと思う。
WCAはそのまま解散となり、日本滅亡は免れた。
かくして迎えた2018年も、それ以降も、日本中の愛猫家達はネコを愛し、SNSにアップしていくのだ。
おわり
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