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「はいはーい、どちらさん?」
玄関へと向かい、置いてあるサンダルに足を引っかけ、俺はガチャリとドアを開ける。
そこにいたのは、高校生くらいの男の子だ。
「……葉月さんですか?田沼です」
出てきた俺にぺこりと頭を下げる。名前を聞いて、俺はやっぱりかと内心思った。
「理玖だろ?立ち話もなんだし中入りなよ」
「あ、はい。お邪魔します」
クールそうなでも爽やかな顔立ちの田沼くん。所謂イケメンってやつ。
理玖って名前の響きがなんか気に入って呼び捨てで呼んだけど拒否はされなかった。
懐も広いみたいだな。というか体育会系?いかにも年功序列が染み付いてますって感じがする。
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