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家の中に先に入り、サンダルから自分のスリッパへと履き替える。
「ほい、靴脱いでこのスリッパ履きな」
お客用のスリッパを置いては彼にそう伝える。
「あ、すみません。ありがとうございます」
表情は変わらないがきちんと礼を口にする。真面目でしっかり者だという印象が更に際立つ。
彼は靴を脱いで、俺の用意したスリッパを履くと自分の靴を揃えて端へと寄せる。
「あの…葉月さん。時間を作って頂いて本当にありがとうございます」
そうして俺へと向き直り、彼は深々と頭を下げたのだ。
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