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ジリジリジリジリ……
目覚ましの音で俺は、跳ね起きた。今日も憂鬱な学校が始まる。鬱々としながらも時計を見ると8時25分。HR開始は30分だ。
「やばい、遅刻する」
タイムリミットは、5分。
俺は、制服にいそいで着替えると鞄とスマホを持って家を出た。
俺は走る。
曲がり角を右に曲がり、坂を下る。はぁ、はぁ、と息を荒くさせながらも思う。
今日、帰りに携帯ショップに行こう。
そうしたら、何か削除出来ない理由がわかるかもしれない。ポケットからスマホを取り出し、変わらず画面にある真っ黒なアイコンを眺めながら横断歩道を渡った。
キキキキキキキーーーーッ
耳に痛いほど響くブレーキ音。
「え?」
顔を上げた時には、目の前にトラックが迫っていた。
死んだのか、俺
さよなら俺の人生。17年間生きてきたが、最期まで不運な人生だった。
「いーや、いや! 生きてますヨ~。まだ」
子供のように甲高い声が聞こえ、目を開けた。
眼前に迫っていたのは、カラフルな髪色と右目が水色、左目は黄色の不思議な子供だった。服装もセンスを疑うような物を着ている。
「はーい はーい! おはこんにちばんわ! マヤッちあぶないところでしたねー」
テンションが高いし、声が耳に痛い。服のサイズが大きいのか、はたまたそういうデザインなのか、袖から手が出ていない状態で、バサ、バサと腕を振り回す。
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