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--マイ--
「だってあなた、人間ではないじゃないですか。人間の役に立つために生まれたのに……。ロボットにロボットが仕えるなんて話、聞いたことがありません」
「そうかい? 僕は昔、子犬のロボットとよく遊んでいたけどね」
子犬のロボット!? ずるいです! 私も遊んでみたいです! でも今はそういう話ではありません。
「ああいう低知能なAIのものは別です!」
「だいぶ可愛がってもらったんだけどなぁ」
「あなたが仕えていた側だったんですか!? お手とかしてもらってもよろしいですか!?」
子犬のロボットにしつけてもらったロボットにお手をしてもらえば、子犬のロボットにお手をしてもらったことになりますよね! なりませんかね!? と私が興奮していると、ポンさんは次のように続けました。
「冗談はさておき」
「あ、冗談だったんですね……」
私は涙を飲んで「別にいいですけど」と続けました。ポンさんが少しだけ申し訳なさそうな顔をしてこう問います。
「どうして、僕がロボットだってわかったの」
「温度ですね。明らかに人間の体温とは違いましたから」
私がそう答えると、ポンさんは納得がいかないといったふうに腕を組みました。
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