567人が本棚に入れています
本棚に追加
ガタイが良く、鬼特有の身体能力を頼られての編成だろう。
赤い肌に鬣のように伸びっぱなしの黒い髪と髭、双眸は野生の獣を彷彿とさせ、牙を剥き出し笑う姿には男らしさというものを感じる。
「ワイルドってこういう奴のことを言うんだろうな」
ミツルギが素直に感想を漏らすと、ハクジュは機嫌を良くしてミツルギの頭へと手を伸ばした。
「おうおう、わあってるじゃねえのボウズ」
その手を避けると、ハクジュは快活に笑い飛ばす。
「なんでぇ、ボウズはむさ苦しい鬼よりそっちの姉ちゃんかい?」
「いや、頭を撫でられるのが好きじゃないだけさ」
苦笑し肩を透かすとハクジュは鼻を鳴らす。
「そういう男のプライド持ってるのはいい事さ」
最初のコメントを投稿しよう!