第一話

21/29
前へ
/95ページ
次へ
“コンパで淫剤飲ませて、マワした女達の誰かか?” “いいや……プロデューサーを紹介してやるっつったら、簡単に股を開いた新人アイドル?   紹介したら、「騙した」なんつって泣いたクセに、ハメ撮り中はいい声で鳴いていたよな……あれから訴えてやるって喚いていたけど、AVプロデューサーだってプロデューサーには間違いねぇし。結局、金で解決した筈だ” “あぁ、それとも――お高くとまった鼻持ちならないホステスか? アイツがパトロンに頼んでコイツらを雇ったのか?”  カリッポリッ  男の耳にあの“渇いた音”が響き、思考が止められた。  顔を上げると、相変らず逆光のせいでシルエットしか見えないが、先程まで傍にいた厳つい筋肉馬鹿の代わりに、ハイヒールを履いていることを差し引いても、かなり背の高いモデル体型のシルエットが見えた。
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

114人が本棚に入れています
本棚に追加