第二話

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 おちゃらけた雰囲気がピンと張り詰めたものに変わる。  SHR(ショートホームルーム)前のくだけきった教室内から、僕ら三人だけが切り取られた空間にいるような感覚に陥る。  衛は少しだけ戸惑うように目を彷徨わせたが、覚悟を決めたのか、ゴクリと生唾を呑み込んだ。   「お前らさ。【神の目】って、知ってるか?」  普段お調子者の衛の、やけに強張った声が僕達の間で木霊するように響き渡った。
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