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「かみ……の目?」
そこには、一つの目玉が光を放っているかのようなイラストと、【神の目】という文字。
そして――
【罪も罰も
正義も悪も
立場が変われば、入れ替わる
因果は巡る、小車よ。
良しも悪しきも我が身に返る
弱き子羊よ。
与えられし因果に報いたくば我に願え】
消えそうなほど薄い字で書かれた言葉と、フリーアドレス。
「アイツを……アイツだけは……」
誰かの悪戯や落書きでしかないような汚いイラストと文字であっても、精神的に追い詰められた彼女は縋るしかなかった。
「私の道連れにアイツを……」
床に散らばった制服へと彼女は這い、震える手でポケットの中からスマホを取り出したのだった。
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