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「え……は?」
ハッキリと目にしたものは、あまりにも似すぎている自分の顔。
輪郭は勿論のこと、サラサラなショートボブの髪に、クルリとした猫目。
ただ特徴を捉えているだけでなく、濃淡をうまくつけて、凹凸までしっかりとリアルに描かれてあり、チョークだけで、どうやったらここまで精密に描けるのか不思議なほどであった。
だが、この絵には一つだけ問題点があった。
「いやぁぁぁっ」
窓を震わせるほどの大きな金切り声が響き渡った。
彼女が怯えるのも無理はない。
その絵に描かれた彼女の首は、綺麗に切断され、真っ青な顔をしていたのだから。
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