第四話

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 その台詞に心臓がドクリと脈打ち、体を仰け反らせると、コツンと後頭部に何かが当たった。  慌てて振り返ると、そこにあったのは二本の足。  いつの間にか立ち上がっていた男が、片手にサバイバルナイフを持ったまま、真後ろに立っていた。  聖奈はポカンと口を開けたまま彼の顔を仰ぎ見ると、綺麗なスマイルが湛えられていた。  それはまるで、これから始まる“ゲーム”を楽しみにしているようであった。
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