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これが先週の水曜日のこと。私は時間をくださいと言って、その日はそのまま帰った。
今日はまた水曜日。今度は私が彼に返事をする番。
ごめんね健太。パパのこと、忘れたわけじゃないの。
言い訳なんて用意できるわけがなかった。あの子に嘘はつけない。
私は新たな男性の嫁になろうとしているの。ごめんね。
脳裏に浮かぶのは、パパが大好きで入院中は毎日面会時間の終わりまで病院から帰ろうとしなかった健太。あの子は私を許してくれるだろうか。
私は意を決して家を出た。
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