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分けて創作話を書いてましたが、このフォームだとそのまんま継ぎ足して行けば良かった…。と後悔しました(笑)
ゆいレールを降りて改札を抜け、階段を降りて自宅に向かう。
この地域は静かで家賃が安いのが利点だが、裏を返せば不便さが少し目立つ。
沖縄だから車を持っとけば良いのだが、車は駐車場込みの住まいは初期費用が少し掛かる。
渋滞に嵌まったらめんどくさい。と言う理由で車を持たずにゆいレールを利用している。
ほんとは維持費をけちってるのもある。
定期券は高いが会社が交通費として補ってくれる場所に在るのも有難い。
けど、残業が少しばかり多いので帰宅時間が一定しないのも難点だけど独身な私にはなんて事無い。
人通りが少ない道を一本外れて自宅への近道を通る。更に人は少なくなる。と言うか居なくなる。
寒くなったんだから更に居ないのは承知だが、そんな暗闇に近い道をスマホにダウンロードした曲を大音量で聴きながら帰るのが好きだ。
周りの迷惑を考えてカナル型のイヤホンで。
曲の合間。次の曲はイントロが流れる迄に空白の時間が数十秒ある。
流れるのを待ちながら歩いていると自分の足音に続いて何か聞こえた。
ぺた。ぺた。ぺた。ぺた。
その音を聞いて裸足の誰かが付いてきているのを想像してゾッとする。
30過ぎの男がそう考えたのが自分でちょっと笑えてしまった。
けれども後ろを振り向かずにいられない。
少し緊張した上半身で振り返る。
けど、誰もいない。
更に笑えた。
恥ずかしさも含めて。
そのタイミングで次の曲が始まり、またビクッ!としてしまう。
誰も周りに居なくて良かった…。
そう思って前を向くと今度は逆の事を考えた。
裸足の女がざんばらな髪を振り乱して目の前でこちらに向かって両手を伸ばしていた。
声を出すことなく私は女に首を絞められた。
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