HOME BASE:芽生え

2/2
前へ
/1048ページ
次へ
《……ツーアウトランナー一塁。日本、世界の頂点まであとアウト一つです》  あの日、私はテレビに釘付けになっていた。 《マウンド上は守護神大塚。第四球目を投げました! ……空振り三振! 日本、野球世界一に輝きました!》  高鳴る鼓動。その瞬間、私の夢は決まった。 「ねえねえ、お父さんお父さん」 「なんだい真裕?」 「私、野球選手になる! それで日本代表になって、世界一になる!」  これが、私の長い野球人生の始まりの一歩だった――。
/1048ページ

最初のコメントを投稿しよう!

327人が本棚に入れています
本棚に追加