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《……ツーアウトランナー一塁。日本、世界の頂点まであとアウト一つです》
あの日、私はテレビに釘付けになっていた。
《マウンド上は守護神大塚。第四球目を投げました! ……空振り三振! 日本、野球世界一に輝きました!》
高鳴る鼓動。その瞬間、私の夢は決まった。
「ねえねえ、お父さんお父さん」
「なんだい真裕?」
「私、野球選手になる! それで日本代表になって、世界一になる!」
これが、私の長い野球人生の始まりの一歩だった――。
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