過去の欠片と、未来へのピース

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【第431場 都内のスタジオ】 (11月30日 17:00頃) ピピッ カシャカシャ カメラマン:「ラスト1枚でーす!」 ピピッ カシャカシャ カメラマン:「はい、OKです!お疲れ様でした!」 つくも:「お疲れ様でした! ありがとうございました!」 (つくもが着替え終わる) やくざえもん:「よぉ。」 つくも:「津田さん!」 やくざえもん:「なんだ。 売れっ子モデルのセミヌードには間に合わなかったか。」 つくも:「なに言ってるんですか。 それよりどうしたんです?現場まで。」 やくざえもん:「他の仕事のついでだ。 お前に少し話があってな。」 つくも:「話? すいません、俺今日幹部ミーティングがあって、飲みに行けないです。」 やくざえもん:「いや、話し込む程のことじゃねぇよ。ただの意思確認だ。」 つくも:「意思確認?」 やくざえもん:「山田隆平の事務所から、対談のオファーが来てる。奴さんもスキャンダル消したくて必死だな。 だがお前はシークレットな神秘性も売りだから、あまり語るのはお前にとってメリットとは言えない。」 つくも:「津田さんは反対なんですか?」 やくざえもん:「んまぁビジネス的にはな。」 つくも:「俺は受けたいです。 質問とかある程度想定させてもらって、津田さんの考えるアイデアに従いますので。」 やくざえもん:「同情か?」 つくも:「違います。敢えて言うなら友情です。」 やくざえもん:「なら、受けるか。 なぁに、お前の名前を売るチャンスでもあるから、俺は反対はしねぇよ。 言ったろ?意思確認だって。」 つくも:「改めてお願いします。 その話受けさせて下さい。」 やくざえもん:「わかったよ。じゃな。」 つくも:「わざわざすみません。」
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