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この、朝起きた後の余韻がたまらない。
身体中にはまだ温もりがあって、出ない限りはずっとその温もりが続くんだもん。……ほら、炬燵がなくてもちゃんと感じられるでしょ?
炬燵にミカンとはよく言った事。
テレビで見たら……まぁありきたりな話だよね。
だからね、私は今のまんまで十分なの。
ドンドンッ
「まりり~ん♪皆で忘年会するですぅ♪」
引き戸の叩く音がしたと思うと、聞いただけで眠くなりそうなフワフワとした声の持ち主のメルがやって来てた。聞こえた途端体がビクッと震えて反応するなんて事は先ずない。
「メルは元気だね……」
仕方なく布団からのっそりと出て引き戸を開けると、そこにはメルの姿が。ピンクと白で決めた綿のコートに手袋とマフラー、しっかりと耳当てまでしてる。
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